C型肝炎

患者さんの気持ちに寄り添う新しい肝炎治療が始まっています。

C型肝炎の治療法についてわかりやすく解説します。


Q&A

 
輸血すると感染する可能性があると聞きましたが、輸血の安全性に問題はないのでしょうか。また、手術や輸血を受けたことがなければ、C型慢性肝炎にならないと考えてよいですか。
C型慢性肝炎は血液を介して感染する病気なので、C型肝炎ウイルスに感染した人の血液が、他の人の血液の中に入った場合に感染します。精度の高い検査法が導入された1999年10月以降、輸血での感染はほとんどなくなりましたが、検査法が定まっていなかった1992年2月以前に輸血を受けた人は、特に感染している可能性があります。また、手術や輸血以外では、注射針の使い回しによって感染する可能性が考えられます。最近はなくなりましたが、以前は予防接種や往診などで注射針を使い回していたことがありますので、そのときに感染したと考えられる人がいます。さらに、適切な消毒がなされない状態での覚醒剤の注射・入れ墨・ピアスの穴開け・鍼治療なども感染の可能性があります。医療従事者の針刺し事故も注意が必要です。
 
家族が輸血をしたことはないのに感染しました。遺伝も関係があるのでしょうか。(67歳女性)
C型慢性肝炎は遺伝性の病気ではありません。血液を介して感染する病気で、C型肝炎ウイルスに感染した人の血液が、他の人の血液の中に入った場合に感染します。輸血をしていなくても、出産やその他出血が多い病気やケガをしたことがある場合、あるいは大きな手術をした人では、治療の際に使ったフィブリノゲン製剤や血液凝固因子製剤によって感染していることがあります。フィブリノゲン製剤は1994年、血液凝固因子製剤は1988年より前に使われた場合、C型肝炎ウイルスに感染した可能性があります。
 
輸血以外に、昔のBCGやツベルクリン注射、また内視鏡でも感染するのでしょうか。(69歳男性)
昔は予防接種で注射針の使い回しが行われていたので、そのときにC型肝炎ウイルスに感染したと考えられる患者さんがいます。現在では、予防接種で注射針を使い回すことはありません。また内視鏡は、消毒が不十分な場合には感染の可能性があるため、消毒を徹底することになっています。
 
感染しているかどうかの検査は、年に一度など、期間をおいて何度もしなければならないのですか。(54歳女性)
現在では、C型肝炎ウイルスに新たに感染することはほとんどありませんから、一度だけ感染しているかどうかの検査を受けて陰性であれば、その後検査をする必要はありません。C型肝炎ウイルスに関しては、40歳以上の人であれば、各自治体で5歳きざみの節目検診を無料で受けることができます。この検査は過去に感染したことがあるかどうかの検査(ウイルス抗体検査)で、ここで陰性であれば再び検査を受ける必要はありません。ウイルス抗体検査で陽性の場合は、現在もウイルスに感染しているかどうかを調べる検査(ウイルス遺伝子検査)を受けることになります。この検査でも陽性であれば、現在もウイルスに感染していることがわかり、C型慢性肝炎の治療について専門医への受診が勧められます。ウイルス遺伝子検査で陰性の場合は、過去に感染していたことがあるが、今はウイルスが消えているとわかります。これは、感染しても約3割の人で自然にウイルスが体から排出されて治ってしまうからです。
 
C型慢性肝炎になっていてもふつうに出産できますか。母子感染の危険はありますか。また、父親がC型慢性肝炎の場合はどうなるのでしょうか。
C型慢性肝炎になっていても、ふつうに出産することができます。母子感染の確率はゼロではありませんが非常に低く、また赤ちゃんに感染しても、半数の例でウイルスが自然に排除されます。排除されなかった場合でも、きちんと治療すれば大丈夫です。父親がC型慢性肝炎にかかっていても、子どもに病気が遺伝することはありません。また、性行為での感染はきわめてまれです。
 
同居する家族に感染しないようにするには、どんなことに注意すればよいでしょうか。また、夫婦間の感染はありますか。
C型肝炎ウイルスは、通常の日常生活では感染しません。日常生活をともにすることに特別な制限はなく、入浴の順番を変えたり、食器の共用を避けたりする必要はありません。握手、抱擁なども大丈夫です。ただし、乳幼児に食べ物を口移しするのはやめましょう。また、血液が付着する可能性のあるカミソリや歯ブラシの共用は避けてください。鼻血や切り傷などは患者さん自身で処置し、血液が他の人に触れないようにしましょう。性行為による感染はきわめてまれなので、通常の夫婦生活であれば問題ないでしょう。

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