C型肝炎

患者さんの気持ちに寄り添う新しい肝炎治療が始まっています。

C型肝炎の治療法についてわかりやすく解説します。


未検査の方
Q. C型慢性肝炎・肝硬変を治療しないとどうなりますか?

A. 徐々に肝炎は進行し、10~30年後には肝硬変や肝がんに移行しやすくなります。

C型慢性肝炎は軽い肝炎のまま経過するケースもありますが、約7割は徐々に病気が進行し、治療しないと10〜30年でその3〜4割が肝硬変、さらに肝がんに移行するといわれています。長期間の炎症で肝臓の細胞が壊れ、それを埋める形で線維成分が増加し、肝臓が硬くなってしまう状態が肝硬変です。肝硬変になると肝がんが発生しやすくなるだけでなく、食道静脈瘤 ※1 の破裂や肝性脳症 ※2 など、生命に関わる重大な合併症が起こりやすくなります。

  • ※1食道静脈瘤
    肝硬変になると肝臓に血液を運ぶ門脈の流れが悪くなり、血液は肝臓を迂回して食道の静脈を通るようになり、瘤を作ります。ひどくなると破裂して下血、吐血を起こします。
  • ※2肝性脳症
    肝臓で処理されるべきアンモニアが脳にたまり、異常な行動や昏睡などの症状が起こります。

C型慢性肝炎の自然経過

治療しないと10〜30年後に肝硬変、肝がんに移行しやすい
(図)C型慢性肝炎の自然経過
[日本肝臓学会編. 慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド 2016. 改変]
  • HCV(※HCV =C型肝炎ウイルス)に感染すると、70%前後の人がHCVキャリア(持続感染者)となります。
  • HCVキャリア(持続感染者)の65〜70%は、初診の段階で慢性肝炎と診断されます。
  • 40歳のHCVキャリア(持続感染者)集団を70歳まで適切な治療をせずに放置した場合、10〜16%の人が肝硬変に、20〜25%の人が肝がんに進展すると予測されています。
  • 抗ウイルス療法によりHCVの駆除に成功すると、C型慢性肝炎(線維化の程度の軽い慢性肝炎)は治癒します。
  • 抗ウイルス療法の適応がなかったり、抗ウイルス療法が無効であった場合でも、肝庇護(かんひご)療法により肝炎を沈静化させ、肝の線維化の進展を抑止することができます。
  • C型慢性肝炎の治癒、肝の線維化進展の抑止は、肝がんを予防する効果があります。
  • 肝がんは、慢性の炎症が持続したことにより線維化が進展した(前硬変または肝硬変の)肝を発生母地として、50代終わりから高齢になるほど好発します。

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