C型肝炎

患者さんの気持ちに寄り添う新しい肝炎治療が始まっています。

C型肝炎の治療法についてわかりやすく解説します。


Q&A

 
検診でC型慢性肝炎と言われました。現在とくに症状はありませんが、何に気をつければよいでしょうか。(42歳女性)
C型慢性肝炎は、初期でも病気が進行しても、症状はほとんどありません。その一方で、多くの場合、肝臓が硬くなる線維化と呼ばれる現象がゆっくりと進んでいきます。放置すると肝硬変、肝がんの発症につながることが多いので、肝機能(ALT値など)と血小板の数を定期的に検査することが重要です。なお、C型慢性肝炎の人はお酒を飲むと病気が進行するので、禁酒が原則です。
 
ウイルスに感染しても発病しないようにするにはどうすればよいのでしょうか。また、感染がわかった場合、検査などはどのくらいの間隔で受けるべきですか。
発病を予防する方法はわかっていません。C型肝炎ウイルスに感染しても、約3割の人はウイルスが体から排除され、自然に治ります。一方で、約7割の人が慢性肝炎に移行します。どうすれば自然に体外にウイルスが出ていくのかは、わかっていません。また、慢性肝炎となった人でも、肝硬変、肝がんを発症しない人もいます。この理由もわかっていません。禁酒や生活習慣の改善で脂肪肝、糖尿病といった合併症を予防することは大切ですが、それだけで肝硬変、肝がんの発症を防ぐことはできません。さらに、C型慢性肝炎の場合、初期にも、ある程度病気が進行しても、ほとんど自覚症状がないため、自分で病気の状態を知ることができません。そこで、2〜4ヵ月に1回程度、肝臓の専門医のもとで画像検査や血液検査を受けて、病気の進行をチェックする必要があります。
 
C型慢性肝炎が発病してから、どのくらいで肝がんになるのですか。肝がんにもならず、ずっと症状のないままですむということはないのでしょうか。(66歳男性)
C型慢性肝炎になったとしても、肝がんを発症するかどうかはわかりません。ただし、多くの患者さんのデータから、確率としてこうだ、という説明はできます。まず、C型肝炎ウイルスに感染しても、約3割の人はウイルスが体から排除され、自然に治ります。約7割の人は体にウイルスが残り、C型慢性肝炎になります。C型慢性肝炎になっても、約1割の人は肝臓の状態がとくに悪化することなく一生を終えます。残りの約9 割の人は、進行のスピードに違いはありますが、線維化が進んで肝臓が硬くなっていきます。30年、40年の経過でみた場合、もし何も治療しないでいると、そのうちの約4割の人が肝硬変、肝がんになると考えられます。
 
C型慢性肝炎から肝硬変、肝がんへ進行するのには、何の影響が大きいのでしょうか。血液型、性別、年齢、血小板の数などによる違いはありますか。(53歳男性ほか多数)
男性、高齢者、血液検査で血小板数の少ない人やアルブミン値の低い人、あるいは腫瘍マーカーのAFPが少し高い数値の人などが、肝硬変、肝がんへと進行しやすい傾向にありますが、絶対ではありません。また、血液型での違いはありません。
 
C型肝炎ウイルスのキャリア(持続感染者)の場合、定期的な検診(血液検査、エコー)だけで問題ないのでしょうか。(48歳女性、65歳男性ほか)
感染していても特に症状はありませんが、ALT(GPT)が正常でも肝臓の線維化が進んでいる場合がありますので、肝臓の状態を調べておくことが大切です。一度専門医を受診して、肝生検などの詳しい検査を受けてください。
 
肝機能障害はありませんが、キャリア(持続感染者)と診断された場合、すぐに治療を始めた方がよいのでしょうか。(40歳女性)
肝機能はALT(GPT)が30IU/L以下、血小板数が15万/µL以上で、とりあえず正常と考えます。ただし、これ以外にもチェック項目はいくつかありますので、専門医とよく相談した上で治療について決めるようにしてください。
 
キャリア(持続感染者)ですが、治療は活動期までしなくて大丈夫ですか。(44歳女性)
C型肝炎ウイルスに感染しているキャリア(持続感染者)でも、肝機能が正常[ALT(GPT)が30IU/L以下]で安定しており、肝臓の線維化も進んでいない(血小板数15万/μL以上が目安)状態ならば、とりあえずは2〜4ヵ月に1回程度、専門医のもとで診察と検査を受けていれば大丈夫です。活動期とは肝機能を示すALT(GPT)の数値が上がってきた場合のことですが、治療については、この数値だけで判断できるわけではないので、肝臓の専門医とよく相談して治療を検討することが重要です。

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